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がんと向き合うためのFIRST GUIDE
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生き方を考える がん体験者による座談会

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「大切な人とのコミュニケーション」
〔20歳代・30歳代編〕

応援してくれる人がいるだけで、治療に向き合う意欲が高まる。
素直に自分の気持ちを伝えて

若年性がんの場合は、本人だけでなく親も強いショックを受け、「こうなったのは私のせいだ」と
自分を責めることも少なくありません。親をはじめ家族や友人など、
大切な人とのコミュニケーションはどのように取っていったのかを語ってもらいました。

協力:認定NPO法人キャンサーネットジャパン

突然がんに。
やり場のない気持ちがあふれる

中村
発病当時、私が中学生だったこともあり、両親は私の前で泣き崩れるような弱い姿を見せることはなかったです。とくにずっと付き添ってくれていた母は、私が病気を受け入れることができず、暴れているときも、治療の副作用で苦しんでいるときも、気丈に見守り続けてくれました。でも、私にはつらい気持ちをぶつけられるのは母しかいなくて、いつも母に当たり散らしていました……。
伊藤
ある日突然、がんになってしまったら、こういう家族との関係は誰にでも起こり得ることです。15歳だったら、なおさらですよ。
中村
母は何でもないふりをして、いつも受け止めてくれていたのですが、たった1回だけ、「こんなにつらい思いをするのはお母さんのせいだ」といってしまったとき、目の前で泣かれました。母とはようやく今になって、当時のことを話せるようになり、病院から自宅に帰る車の中で母が一人で泣いていたことも知りました。

家族も共に苦しみ闘っている

鳥井
家族も患者と同じように苦しんでいる。
伊藤
だからこそ、治療を一緒に乗り越えたとき、絆も深まると思うのです。5時間で終了するといわれていた大腸がんの手術が、13時間半もかかってしまい、もうろうとする意識の中、妻が半泣き状態で心配している姿を見たら「オレ、あんたと結婚してよかったと思っとる」と素直に気持ちを伝えることができました。すると妻も「私こそ」と返してくれて。そこで初めて、本物の夫婦になれた気がしました。その後、がんが肺に転移したとき、その事実を家族全員が揃う夕飯の席で伝えました。中学1年の息子を含め家族は「わかった」といってくれたのですが、私がいないところで息子が「パパは死んじゃうの」と泣いたそうです。そのことを妻から聞かされたとき、実は嬉しかった。息子に心配をかけたのはかわいそうだったけど、「もう絶対に死ねんな」と生きる力が湧いてきました。
中村
山あり谷ありの治療や療養を続ける中で、家族の支えは、本当に大きいです。

友人に打ち明けたことで精神的な励みに

岸田
僕の場合は、家族よりも友人が大きな支えになってくれました。告知を受けたとき、両親は僕以上に強いショックを受けていて、病気のことを認めることができなかったし、治療に対する考え方の違いもあって、コミュニケーションを取るのが本当に大変でした。両親とはこんなふうだったから、友人たちには入院中から世話になり、精神的にも励ましてもらいました。お見舞いに来てくれた人がメッセージを書き残してくれたノートは、今でも僕の宝物です。「これだけ多くの人に励ましてもらったのだから、どんな状況になっても頑張らなくちゃ」と。そしてもしも、友人の誰かががんになってしまったときは、僕が助ける側に回りたいとも思っています。
鳥井
僕も告知された日の夜に、親しい友人には、がんになったことを電話で直接伝えました。相手がいってほしかったかどうかはわからないけど、僕だったらもう会えなくなるかもしれないのに病気のことを何もいってもらえないのは嫌だなと思って。
中村
相手の反応はどうでしたか。
鳥井
僕に対してどう声をかけていいのか、戸惑っている様子は受話器越しに伝わってきたものの、男同士ということもあって、リアクションは鈍かったですね。「へえ……」みたいな。やや拍子抜けしました。でも、あとから聞くと、友人同士が連絡を取り合って、見舞いに来る計画を立ててくれたり、僕のがんについて情報を集めてくれたりしていたそうで、すごく嬉しかったです。自分を応援してくれる人がいると思うだけで「負けられない」という気持ちになり、治療に向き合う意欲が高まります。

誰にどこまで伝えるかを考える

伊藤
私は輸入楽器の会社を経営しているので、顧客にも治療に専念するために、会社を休業することを伝えなくちゃいけなかった。それで、不特定多数の人に知らせる方法として、商売の広告で利用していたYouTubeに動画をアップして「しばらく休業します」と。すると、それを見た顧客の中には心配して、電話をかけてきてくれる人もいました。がんになったことを打ち明けると「会社を再開したら、また動画を上げて」と励ましてもらいましたけど、いろんな方法でいろんな人と、コミュニケーションを取れるようになった時代だからこそ、家族や親しい友人以外の周りの人に、どこまで、どんな方法で伝えるのかを、よく考えておくことも大切だと思います。

座談会出席者プロフィール

  • 岸田 徹さん

    岸田 徹さん
    (きしだ・とおる 29歳)

    NPO法人がんノート代表理事。25歳のときに胚細胞腫瘍を発病し、抗がん剤治療や手術を受ける。28歳のときに精巣腫瘍を再発。現在、経過観察中。

  • 鳥井 大吾さん

    鳥井 大吾さん
    (とりい・だいご 27歳)

    がん情報サイト「オンコロ」スタッフ。25歳のときに軟部腫瘍を発病し、腫瘍の摘出手術を受ける。現在、経過観察中。

  • 伊藤 正明さん

    伊藤 正明さん
    (いとう・まさあき 38歳)

    輸入楽器会社経営。33歳のときに大腸がんを発病。手術、抗がん剤治療を行うも肝臓と肺に転移し、治療を継続中。

  • 中村 美香さん

    中村 美香さん
    (なかむら・みか 22歳)

    看護学生。15歳のときに悪性リンパ腫を発病。1年にわたり抗がん剤治療を受ける。現在、経過観察中。

記事一覧

第2回「大切な人とのコミュニケーション」
40歳代・50歳代編
NEW20歳代・30歳代編
第1回「がんと診断されたそのとき」
40歳代・50歳代編
20歳代・30歳代編

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